塾長例会での言葉

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動機善なりや、私心なかりしか

大きな夢を描き、それを実現しようとする時、「動機善なりや」ということを自らに問わなければなりません。自問自答して、自分の動機の善悪を判断するのです。

善とは、普遍的に良きことであり、普遍的とは誰から見てもそうだということです。自分の利益や都合、格好などというものでなく、自他ともにその動機が受け入れられるものでなければなりません。また、仕事を進めていくうえでは「私心なかりしか」という問いかけが必要です。自分の心、自己中心的な発想で仕事を進めていないかを点検しなければなりません。

動機が善であり、私心がなければ結果は問う必要はありません。必ず成功するのです。

「京セラフィロソフィ」より (機関誌「盛和塾」56号掲載)

決して希望を失わない

私は今では、現象は心で思った通りに現れる、と信じるようになりました。しかし、初めて社会人になったときは、そんなことは考えもしませんでした。することなすこと、すべてがうまく行かなかったからです。

しかし、そういうときでも、私は希望と明るさをなくしませんでした。そのおかげで今日の私があるのだと思います。

その当時私は、底が抜けそうなオンボロな寮の二階の六畳間に住んでいました。畳の表が擦り切れていたので、藁がぼうぼうとむき出しになっていました。そこに七輪と鍋を持ちこみ、毎日自分で食事を作っていました。

会社での研究も、人間関係もうまくゆかず、日暮れ時になると、私はよく寮の裏の桜並木が続く小川へ一人で出かけて行きました。そして、小川のほとりに腰かけて、「ふるさと」という童謡を歌いました。私の心は積もり積もった傷で疼いており、その痛みを和らげるすべすら知らなかったので、思いきり歌うことで、自分を元気づけていたのです。次の日の仕事に再び打ち込む勇気が得られるまで、私は部屋には戻らず、歌い続けました。

私たちは決して苦痛や悩みから解放されることはありません。しかし最悪の時でさえも、明るさを失わず、明日に希望を持つように努力することはできるのです。

『成功への情熱』(PHP研究所)より (機関誌『盛和塾』27号掲載)

思いやる心が信頼をかちとる

経営者は、率先して積極的に仕事を進め、従業員の良い手本となるべきです。また、誠実でなくてはなりません。しかしさらに重要なことは、後ろを振り返って、本当に従業員が自分についてきてくれているかどうかの確認を忘れないことです。

従業員が経営者についていくには、経営者を信頼しているだけでなく、「尊敬」していることが必要です。そしてそのような尊敬の絆を築く唯一の方法は、日々、心と心のふれあいを大切に仕事をすることなのです。

忙しさのあまり、従業員との接触を怠ると、いつのまにか思い上がった、権力を振り回す経営者となってしまうかもしれません。ですからあらゆる機会を見つけて従業員との触れあいを大切にすることが必要なのです。一緒にくつろいでコーヒーを一杯飲むとか、通りすがりにその仕事ぶりに対してねぎらいの言葉をかけてあげるといったことがとても大事なのです。

そのちょっとした、心のこもった気づかいが、従業員の心を打つのです。そして、そのような思いやりにもとづく触れあいが永く続くことによって、社内に和やかな人間関係と調和が醸成されていくのです。

経営は、信賞必罰でなければなりません。しかし、厳しい姿勢の陰に暖かい思いやりが垣間見られるような、経営者の行動があってはじめて、従業員もついてきてくれるのです。

『成功への情熱』(PHP研究所)より (機関誌『盛和塾』34号掲載)

謙虚なリーダーとなる

リーダーは、常に謙虚でなければなりません。

権力や支配力を持つと、往々にして人間のモラルは低下し、傲岸不遜になってしまいます。このようなリーダーの下では、集団はたとえ一時的に成功したとしても、長い間にわたって成長発展していくことはできず、いつかメンバー相互の協力も得られなくなってしまうのです。

残念なことに、今日の社会は自己中心的になりつつあります。うっかりしていると私たちの判断基準もこういう社会の傾向を反映しかねません。謙虚な気持ちを失うと、無益な、非生産的な対立が生じるものです。

この対極に、「相手があるから、自分もある」という日本古来の考え方があります。昔の日本人は、自分は全体の一部と認識していたのです。この考え方は、今でも、集団の調和を保ち、協調を図ることができる唯一の考え方だと思います。すべての物事には二面性があることを認識し、その両面を見極めなければならないのです。

運命をともにする集団の一員であるという意識を生み出すために、リーダーは、部下がいてはじめて自分がリーダーとして存在するという、謙虚な姿勢を持つべきです。

常に謙虚なリーダーだけが、協調性のある集団を築き、その集団を調和のとれた永続する成功に導くことができるのです。

『成功への情熱』(PHP研究所)より (機関誌『盛和塾』69号掲載)

経営の原則は「売上を最大にし、経費を最小にする」

京セラを創業して間もない頃、私は経営の経験や知識を持たず、経営について何も分かっていませんでした。そのため、支援をしてくれた会社の経理部長に経理の実務を見てもらっていました。

月末になると、その人をつかまえては、「今月の収支はどうですか」と尋ねるのですが、彼の答えは専門用語が多くて、技術者出身の私にはよく分かりませんでした。そこで私は物事をシンプルに捉え、「売上から経費を引いた残りが利益ならば、売上を最大にして経費を最小にすれば、結果として利益も増えていくはずだ」と考え、それ以来「売上を最大にし、経費を最小にする」ことを経営の原則としてきました。この原則を実践してきたことが、京セラを高収益へと導いてくれたのです。

経営の常識では、売上を増やせば経費もそれに従って増えていくものと考えられがちです。しかし、高収益をあげるにはそのような常識にとらわれず、とにかく売上を最大にし、経費を最小にするための創意工夫を徹底的に行うことです。

『高収益企業のつくり方』(日本経済新聞社)より (機関誌『盛和塾』76号掲載)

心は心を呼ぶ

私は常に、人の心をベースにした経営を行うよう、努めてきました。もっと具体的に言えば、強固で信頼のできる心の結びつきを社員とつくり、それを保ち続けることに焦点を絞り経営をしてきたのです。

愛されるためには愛さなければならないように、心をベースにした強い人間関係を築くためには、経営者自らが純粋な心を持ち純粋な心の持ち主に集まってもらわなくてはならないのです。

私はそう考え、企業のトップとして、利己的な本能を極力抑えています。社員が心を寄せてくれるこの会社のためには命をかけることも厭わないくらい、強い意志を持って、私利私欲を捨てるよう努めているのです。

人の心ほど、はかなくうつろいやすいものはないかもしれません。しかしその一方で、人の心の絆ほど強固で信頼できるものもないことも事実なのです。

歴史をひもといてみれば、思いやりに満ちた利他的な心がもたらした偉大な業績には枚挙にいとまがありません。また逆に、人心の荒廃が、集団の崩壊をもたらし、たくさんの人たちを不幸に陥れた例も数多くあるのです。

心は心を呼ぶということを忘れてはなりません。

『成功への情熱』(PHP研究所)より (機関誌『盛和塾』84号掲載)

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